2026年4月29日|24分
真のグローバルってなに? with Liquid AI 柘植会長 Part1
ゲスト: 柘植一郎(Liquid AI株式会社 代表取締役会長)
2026年3月にCTC会長を退任後、2026年4月からLiquid AI 株式会社の代表取締役会長を務める柘植一郎氏との雑談です。
今をときめくAIカンパニーの話や、「真のグローバル」について、さらには会社経営とはなにかまで、超凝縮された濃い雑談をお楽しみください。
- ニュースになったリキッドAI
- TransformerモデルだけではないAI
- MITのラボから
- 研究者は専門分野をいかに混ぜるかというトレンドあり
- 線虫のモデルから生まれた数学
- Globalとはこういうことか
- 総合商社は"Just International"
- Shopifyのエンジンにも採用されたLiquid AI
この回の内容
シリーズ「真のグローバルってなに? with Liquid AI 柘植会長」第1部。ホストの川崎佑治が、Liquid AI株式会社 代表取締役会長で元伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)会長の柘植一郎を招き、Liquid AIの正体を掘り下げる。柘植は2026年3月にCTC会長を退任し4月から現職に就任。CESで会長としてインタビューを受けた際、AMDのリサ・スーCEOがキーノートでLiquidを紹介し、CEOのラミン・ハサニも登壇したエピソードを披露する。Liquid AIは世界に9社しかない「ファウンデーションモデルカンパニー」の一つで、唯一トランスフォーマー型ではない独自アーキテクチャを持つ点が特徴。パラメータを巨大化して性能を上げるスケーリング則の潮流に対し、「どこまで少なくできるか」という引き算の発想で、無駄な計算をしない『エフィシエント(効率)』をミッションに掲げる。これは地球上のリソースやAIデータセンターの電力・水問題への問題意識とも繋がる。技術の源流はMITのCSAIL(コンピューターサイエンス・人工知能研究所)で、著名教授ダニエラ・ルスが、ウィーン工科大学にいたイラン人の天才ラミン・ハサニを招聘。ハサニは線虫C.エレガンス(シナプスわずか302個)の無駄のない動きを数式で解析し、リキッド・ニューラルネットワークの理論を完成させた。柘植はMIT訪問で国籍も年齢も超えて共通課題に取り組む姿に触れ、総合商社的な『インターナショナル』と真の『グローバル』の違いを痛感したと語る。応用例としてShopifyのレコメンドエンジンでの採用に言及する。
この回でわかること
Liquid AIとはどんな会社か?
世界に9社しかない「ファウンデーションモデルカンパニー」の一つで、唯一トランスフォーマー型ではない独自アーキテクチャを持つ点が特徴。柘植一郎は2026年3月に伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)会長を退任し、4月からLiquid AI株式会社の代表取締役会長に就任した。
スケーリング則とは逆の発想とは何か?
パラメータを巨大化して性能を上げる潮流に対し、「どこまで少なくできるか」という引き算の発想をとる。無駄な計算をしない『エフィシエント(効率)』をミッションに掲げ、地球上のリソースやAIデータセンターの電力・水問題への問題意識と繋がっている。
リキッド・ニューラルネットワークはどこから生まれたのか?
技術の源流はMITのCSAIL(コンピューターサイエンス・人工知能研究所)。著名教授ダニエラ・ルスが、ウィーン工科大学にいたイラン人の天才ラミン・ハサニを招聘し、ハサニは線虫C.エレガンス(シナプスわずか302個)の無駄のない動きを数式で解析してこの理論を完成させた。
「インターナショナル」と「グローバル」はどう違うのか?
柘植はMIT訪問で、国籍も年齢も超えて共通課題に取り組む姿に触れ、総合商社的な『インターナショナル』と真の『グローバル』の違いを痛感したと語る。
実際にどこで使われているのか?
応用例としてShopifyのレコメンドエンジンでの採用が挙げられる。CESでは、AMDのリサ・スーCEOがキーノートでLiquidを紹介し、CEOのラミン・ハサニも登壇した。
話したトピック
- ゲスト柘植一郎の経歴とLiquid AI会長就任
- CESでのインタビューとAMDキーノート
- ファウンデーションモデルカンパニーとは
- 非トランスフォーマー型の独自アーキテクチャ
- スケーリング則への疑問と引き算の発想
- エフィシエンシーとデータセンターの電力・水問題
- MIT・CSAILとリキッド・ニューラルネットワークの起源
- 線虫C.エレガンスに学ぶ数理モデル
- インターナショナルとグローバルの違い
この回の発言から
パラメータを多くして性能上げていこうっていう方向性ではなくて、どっちかというとどこまで少なくできるかみたいな、引き算、そっちの方向の会社なんですよ
こんにちはって言って、こんにちはって返すだけで、お風呂何杯分みたいな
それなんとね、シナプスがね、302個しかないんだよ
総合商社のグローバルなんてもう手ぬるくて話にならない。あれはインターナショナルですね
グローバルは結果として起こるものじゃないか。結果としてそういう風になるかもしれないけれども、グローバルビジネスで市場牛耳って儲けてやろう的な、そういう感覚でグローバルビジネスを目指しても、僕はグローバルにならないと思うんだよね
効率がいいよねってことは、どんどん小さくできるよね。ってことは、すごいチップじゃなくても動くよね。ラズパイ上で自動運転できるよね、っていう世界なんですよ
この回から生まれた記事
- エッジAIとは?
クラウドに送らず端末内で動くエッジAIの仕組みと利点を解説。セキュリティとレイテンシーの優位、そしてパラメータを増やさず削る「引き算」のアプローチまで。
このシリーズのエピソード
真のグローバルってなに? with Liquid AI 柘植会長
- Part1: 真のグローバルってなに? with Liquid AI 柘植会長 Part1 (このページ)
- Part2: 真のグローバルってなに? with Liquid AI 柘植会長 Part2
- Part3: 真のグローバルってなに? with Liquid AI 柘植会長 Part3
- Part4: 真のグローバルってなに? with Liquid AI 柘植会長 Part4